線引きは「医師法17条」と厚生労働省の通知

医師でない人が医業を行うことは、医師法第17条で禁じられています。厚生労働省は、どの施術が医師でなければできない行為(医行為)にあたるかを通知で示しており、エステサロンでできる施術の範囲はこの線引きで決まります。

平成13年の通知(医政医発第105号)は、医師免許を持たない人が業として行えば医師法第17条に違反する行為として、次の3つを挙げています。

通知が挙げる行為身近な呼び方の例
レーザー光線などの強いエネルギーの光を毛根部分に照射し、毛乳頭・皮脂腺開口部などを破壊する行為(機器が医療用かどうかを問わない)医療レーザー脱毛
針先に色素を付けながら、皮膚の表面に墨などの色素を入れる行為アートメイク
酸などの化学薬品を皮膚に塗り、しわ・しみなどに対して表皮剥離を行う行為ケミカルピーリング(表皮剥離を行うもの)

その後の通知で、HIFU(高密度焦点式超音波)を用いた施術も、医師免許を持たない人が行えば医師法に違反する医行為として扱われることが示されています(令和7年8月15日 医政発0815第21号で整理)。

脱毛はどこまでがエステでできるのか

国民生活センターは、医療機関ではレーザーなどで毛の発生源を破壊するなどの脱毛を受けられる一方、エステでは光を照射することなどによる一時的な除毛・減毛など、医行為に該当しない範囲の施術しか行えないと説明しています。

同センターに寄せられた脱毛の危害の相談は、2012年度から2016年度(2月末まで)で964件あり、そのうちエステで受けた脱毛によるものが680件、医療機関で受けた脱毛によるものが284件でした。どちらでも皮膚障害や熱傷が多く、エステの危害の57.3%、医療機関の67.0%が医療機関で治療を受けていました。

サロンで「永久脱毛」とうたう広告を見かけたら、毛の発生源を破壊する施術なのか、一時的な減毛なのかを確かめてください。毛の発生源を破壊する施術であれば、医療機関でなければ受けられません。

医療機関でも「カウンセラー」には決められないこと

令和7年の通知(医政発0815第21号)は、医師や看護師の資格を持たない「カウンセラー」が、患者の希望を聞いたうえで具体的な治療方法を選んで提案・決定するなど、個別の状況に応じた医学的な判断をして伝える行為は医行為にあたると整理しました。料金説明の形をとっていても、実質が医学的な判断の伝達なら同じ扱いです。

二重まぶたの手術を例に、「埋没法ではなく切開法がよい」といった希望を聞き取って治療方法を決めるのは医師の役割だと明記されています。施術の方法や向き不向きは、医師の説明を受けてから決めてください。二重の施術の基礎は二重整形の基礎知識にまとめています。

受ける前に確かめること

  • 施術を行う場所が医療機関(病院・診療所)か、エステサロンか
  • 施術の内容が、通知で医行為とされた行為(毛根の破壊、色素を入れる、薬品で表皮を剥離する、HIFU)にあたらないか
  • 医療機関なら、治療方法・リスク・費用の説明を医師から受けられるか
  • 契約の期間と金額(特定継続的役務にあたる場合はクーリング・オフの対象)

契約の条件は美容医療のクーリング・オフ対象条件一覧、契約前の確認項目は美容医療の契約前に確認する5つのことで整理しています。トラブルになったときは消費者ホットライン「188」で最寄りの消費生活センターにつながります。

よくある質問

エステサロンで医療脱毛と同じ施術は受けられますか?

受けられません。厚生労働省の通知(平成13年 医政医発第105号)は、機器が医療用かどうかを問わず、強い光を毛根部分に照射して毛乳頭などを破壊する行為を医師でなければできない行為としています。国民生活センターは、エステでできるのは一時的な除毛・減毛など医行為に該当しない範囲だと説明しています。

エステでHIFUを受けても問題ありませんか?

厚生労働省は、医師免許を持たない人が行ったHIFU(高密度焦点式超音波)の施術について通知を出しており、令和7年8月15日の通知でも、無資格者が業として行えば医師法第17条に違反する医行為の例として挙げています。

クリニックのカウンセラーに施術方法を決めてもらってよいですか?

令和7年の厚生労働省の通知は、資格のないカウンセラーが患者の希望を聞いて具体的な治療方法を選び、提案・決定することは医行為にあたると整理しています。治療方法は医師の説明を受けて決めてください。

出典・参考(公的機関)

ご利用にあたって

  • 本ページは公的機関が公表している情報にもとづく一般的な情報提供であり、特定の医療機関・施術・商品を推奨するものではありません。
  • 効果には個人差があり、本ページは治療の効果を保証するものではありません。施術の適否は必ず医師にご相談ください。
  • 制度の内容や件数は公表時点のものです。最新の情報は出典元でご確認ください。