脱毛機器ごとの推奨度

日本皮膚科学会など5学会の「美容医療診療指針(令和3年度改訂版)」は、レーザー等機器による脱毛治療の章を新たに設け、機器ごとに推奨度を示しました。推奨度1は「治療を希望する患者には、行うことを強く推奨する」、推奨度2は「行うことを弱く推奨する」です。

CQ機器推奨度推奨文(要約)
5-1-1ロングパルスアレキサンドライトレーザー1皮膚冷却装置による表皮保護の併用で、熱傷などを避けながら永久的脱毛効果を得やすい。部位・毛や肌の色などによっては効果が劣る場合や硬毛化の可能性がある
5-1-2ダイオードレーザー1有色人種にも使えるよう開発され、比較的安全に脱毛できると報告されている
5-1-3Nd:YAGレーザー1スキンタイプによらず有効。ほかの機器より痛みが強く、国内のデータは少ない
5-1-4蓄熱式脱毛1有効で、痛みが少ない
5-1-5IPL2照射面積が広く痛みも少ないが、脱毛用レーザーと比べると脱毛効率はやや劣る

指針によると、レーザー脱毛は毛に含まれるメラニンを標的にして毛包を熱で壊す仕組みのため、白髪や金髪にはほとんど効果がありません。欧米では「脱毛」ではなく「減毛(hair reduction)」と表記するのが一般的だとも書かれています。

回数と間隔:指針が引用する臨床試験の条件

指針には、「何回・何週ごとに受けるべき」と決めた推奨はありません。解説で引用されている臨床試験の照射条件は次のとおりで、試験ごとに違います。

機器(試験の対象)間隔回数
Nd:YAGレーザーとIPL(腋、スキンタイプⅣ〜Ⅵの50名)4〜6週間ごと5回
ダイオードとNd:YAG(腋、49名)1か月ごと5回
Nd:YAG(顔・腋・脚など、150名)顔は4週間ごと、他部位は6週間ごと満足するまで。平均8.9回(4〜22回)
蓄熱式と単発式(脚、25名)6〜8週間ごと5回
蓄熱式と単発式(98名)4週間ごと4回
蓄熱式(腋・胸・腹など、368名)2か月ごと5回

このように、試験では4週間〜2か月ごとに4〜5回程度の照射を行ったものが多く、部位や満足度によっては回数が大きく増えた例もあります。自分に必要な回数と間隔は、部位・毛質・肌の色で変わるため、医師の説明を受けて決めてください。

知っておきたいリスク

指針は、ロングパルスアレキサンドライトレーザーについて、部位や毛・肌の色によっては効果が劣ったり硬毛化(毛が太く濃くなる)が起きたりする可能性があり、すべての部位に万能ではないとしています。国民生活センターにも、医療機関・エステの脱毛で皮膚障害や熱傷が起きたという相談が寄せられています(美容医療とエステの違い)。

部位別の選び方はVIO脱毛クリニックの選び方やメンズ医療脱毛の基礎、契約前の確認は美容医療のクーリング・オフ対象条件一覧にまとめています。

よくある質問

医療脱毛は何回くらい必要ですか?

美容医療診療指針(令和3年度改訂版)に回数を決めた推奨はありません。指針が引用する臨床試験では4〜5回照射したものが多く、満足するまで照射を続けたNd:YAGレーザーの試験では平均8.9回(4〜22回)でした。部位や毛質で変わるため、医師に確認してください。

医療脱毛の間隔はどれくらい空けますか?

指針が引用する臨床試験では、4週間ごと、4〜6週間ごと、6〜8週間ごと、2か月ごとなど、試験によって間隔が異なります。顔は4週間ごと、ほかの部位は6週間ごととした試験もあります。

医療脱毛で毛が濃くなることはありますか?

指針は、ロングパルスアレキサンドライトレーザーについて、部位や毛・肌の色などによっては効果が劣る場合や硬毛化を生じる可能性があるとしています。

出典・参考(公的機関)

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